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2024年12月4日
門司 健次郎


「伝統的酒造り」のユネスコ無形文化遺産登録の好機をとらえ、如何に日本の酒類の魅力を伝えていくかが重要です。その際の参考となるよう、ユネスコや無形文化遺産制度、無形文化遺産の実例等について簡潔にご紹介したいと思います。私が昨年集英社新書から上梓した『日本酒外交 酒サムライ外交官、世界を行く』では、無形文化遺産に1つの章25ページを割きましたが、ここでは簡単なポイントのみに留めます。

1.ユネスコとは

ユネスコ(UNESCO)は、国連教育科学文化機関の英文の頭文字をとったものです。第2次世界大戦直後、1946年に平和を希求して設立された国連の専門機関です。ユネスコ章前文の冒頭文「戦争は人心の中に生まれるものであるので、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」がそれを示しています。教育、科学、文化はそのための手段なのです。

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研修旅行の目的

Kura Masterには二つの目標があります。第一の目標は、日本酒や日本の蒸留酒をフランスで普及・推進すること。信頼できるパートナーとのネットワークを築き、日本のアルコール飲料の高品質さとその魅力をフランスに伝えることに全力を注いでいます。そしてもう一つの目標は、ソムリエやバーマン、カヴィスト(酒販業者)などのプロフェッショナルの教育です。こうした専門家たちに、新しい世代に日本の酒類を薦める「アドバイザー」としての役割を担ってもらうため、彼らの知識とスキルの向上に努めています。そこで毎年、日本の酒類文化に触れ深く学ぶ機会提供として、日本での研修旅行を開催しています。彼らは研修旅行後、日本からフランスに帰るときには写真や思い出とともに、両国間に新たなつながりを自分たちが築くのだという強い意志を持って帰国するのです。

2024年の研修旅行参加者

今回も、私たちは日本酒の世界とフランスのソムリエおよびバーテンダー業界の最前線に立つ優秀な代表者を選出し、日本にご招待しました。フランス国内で名高い5人のソムリエが参加しました。「パリ・ブレスト by クリスチャン・ル・スクール」のディレクター兼シェフソムリエ、ファビエン・ギルモ氏、「リッツ・パリ」のディレクター兼ソムリエ、フロリアン・ギヨト氏、フランス代表としてソムリエ世界大会にも出場したMOFソムリエ、パスカリン・ルペルティエ氏、「ジョルジュ・サンク・ホテル」と「プリンス・ド・ガル」のレストランで経験を積んだセドリック・モウポワン氏、そして二つ星レストラン「オーベルジュ・デュ・ペール・ビズ」のシェフソムリエ、マエヴァ・ルージュオレイユ氏です。
ワインの専門家に加え、4人のトップバーマンも参加しました。Kura Master本格焼酎・泡盛コンクールプレジデントであるMOFのクリストフ・ダヴォワンヌ氏、「21Grams」ディレクター、ロマン・ギャレゴ氏、カンヌの「ハリーズ・バー」のバー・マネージャーであるMOFのダヴィド・パランク氏、ストラスブールの「コードバー」のディレクター、カミーユ・トゥアン氏がいます。この9人のアンバサダーたちと共に、2024年の研修旅行はスタートしました。

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去る10月4日、ユネスコ日本国政府代表部特命全権大使公邸にてパーティーが開催され、Kura Masterの受賞酒を楽しんで頂きました。

「日本の伝統的酒造り」がユネスコの登録無形文化財に登録されるかどうかが、12月中にようやく決まります。
ユネスコの本部はパリにあるのでKura Masterも最後まで大使達に大好きな日本酒や本格焼酎・泡盛の魅力をアピールしていきます!

パリで行われた授賞式参加のために渡仏された蔵元様にも加納大使の公邸で行われた試飲会にご参加いただき、多くの国の代表者に直接ご紹介できる貴重な機会になりました!
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去る10月2日、Kura Master2024日本酒コンクール、および本格焼酎・泡盛コンクールそれぞれの最高賞であるプレジデント賞の発表、審査員賞、アリアンス・ガストロノミー賞授与式が在フランス日本国大使公邸に於いて行われました。

Kura Master受賞者、後援者、スポンサー、ジャーナリスト、インポーター、審査員等100名様が参加しての会となりました。
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受賞蔵元のみなさま本当におめでとうございます!

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2024年度の最高賞であるプレジデント賞受賞酒
2024年度の最高賞であるプレジデント賞受賞酒

Kura Master運営委員会(本部:フランス・パリ、代表:宮川圭一郎)は、2024年10月2日14時(日本時間2日21時)在フランス日本国大使公邸に於いて、Kura Master2024日本酒コンクール、および本格焼酎・泡盛コンクールそれぞれの最高賞である「プレジデント賞」を発表致しました。

日本酒コンクールでは、6部門1,223銘柄から、小西酒造株式会社(兵庫県)「超特撰白雪伊丹諸白大吟醸」が最高賞のプレジデント賞に輝きました。また、本格焼酎・泡盛コンクールでは、8部門197銘柄から、株式会社松藤(沖縄県)「松藤 粗濾過44度」が本年度のプレジデント賞を獲得しました。Kura Masterではこれまではソムリエが日本酒を、バーマンが本格焼酎・泡盛を審査していましたが今年はその垣根を無くしてソムリエも本格焼酎・泡盛を審査し、バーマンも日本酒を審査するという試みを実施し、MOF(フランス国家最優秀職人章)9名を含む123名のプロフェッショナルにより審査が行われました。

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