Kura Master 2022 プレジデント賞発表!


2022年7月6日11時00分(日本時間6日18時00分)在フランス日本国大使公邸に於いて、Kura Master 2022 日本酒コンクール、および本格焼酎・泡盛コンクールそれぞれの最高賞である「プレジデント賞」を発表致しました。

「日本酒コンクール」では、総勢91名のフランスを代表するソムリエが審査を行い、これまでで最多となる5部門1,110銘柄から、株式会社外池酒造店(栃木県)「燦爛 純米大吟醸 夢ささら」が最高賞の「プレジデント賞」に選出されました。また、「本格焼酎・泡盛コンクール」では、フランス国家最高職人章(M.O.F)資格者3名を含む29名のフランス飲食業界で活躍するプロフェッショナルが審査を行い、8部門193銘柄から、さつま無双株式会社(鹿児島県)「乙女桜」が本年度のプレジデント賞に選出されました。

Kura Master 2022 日本酒コンクール プレジデント賞

株式会社外池酒造店栃木県燦爛 純米大吟醸 夢ささら

燦爛 純米大吟醸 夢ささら
「燦爛 純米大吟醸 夢ささら」

Kura Master 2022 本格焼酎・泡盛コンクール プレジデント賞

さつま無双株式会社鹿児島県乙女桜

乙女桜
「乙女桜」

授賞式概要

本年度の授賞式は、在フランス日本国大使公邸に於いて、日本酒コンクール審査委員長 Xavier Thuizat(グザビエ・チュイザ)氏の開会の挨拶に始まり、伊原純一 駐フランス日本国特命全権大使のご挨拶、そして各審査委員長より、「審査員賞」と特別賞の「アリアンスガストロノミー賞」を受賞された蔵元様へ表彰状の授与を行いました。最後に日本酒コンクール、本格焼酎・泡盛コンクールそれぞれの「プレジデント賞」を発表。受賞蔵元様へ表彰状と副賞のトロフィーの授与が行われました。

プレジデント賞受賞者のコメント

授賞式

Kura Master 2022 日本酒コンクール プレジデント賞受賞:
株式会社外池酒造店 代表取締役社長 外池茂樹様のコメント

「社員たちが丹精込めて一生懸命お酒造りをしてくれている成果が報われたことを、本当に嬉しく思っています。私たちの蔵は、栃木県益子町という陶芸の町にあります。そしてこのお酒は、夢ささらという栃木県が開発した新しい酒造好適米を使っています。地元のお米を使い、地元の水や気候の良さ、そしてこの地域の素晴らしさをお酒に乗せて伝えていきたいと思います。」

Kura Master 2022 本格焼酎・泡盛コンクール プレジデント賞受賞:
さつま無双株式会社 代表取締役社長 菊地茂樹様のコメント

「最高賞であるプレジデント賞を頂けるとは思ってもいなかったため、とても興奮し、感激しています。日本で焼酎造りを頑張ってくれている蔵人の仲間たちとこの喜びを分かち合えることがとても楽しみです。原料のさつまいもを供給して下さる農家の方たちをはじめ、すべての方に心より感謝申し上げると共に、この名誉ある受賞を機にさらなる努力と研鑽を重ねてまいりたいと思います。」

審査委員長からプレジデント賞受賞酒についての評価コメント

株式会社外池酒造店「燦爛 純米大吟醸 夢ささら」の評価コメント

「透明感のある鮮やかな輝きから始まり、香ると鼻腔にフェンネル、ユリ、アカシアの芳香が注がれます。グラスを回して空気に触れるとメロン、桃、マンゴーなど、よりエキゾチックなフルーツの香りを感じます。魅力的で、表現豊かな食欲をそそる香りです。口に含むと、華やかで爽やかな味わいと共に喉の渇きが癒されます。フローラルでエキゾチックなアロマが感じられます。酸味は控えめで、甘みはソフトです。フィニッシュは短く、綺麗で、余韻の中に白胡椒のスパイシーさが反射光のように現れ、美食的喜びに満ちていきます。
ペアリングとしては、マンゴーとパッションフルーツを添えた蟹のクランブルや、アプリコットのポシェを添えたサンピエール(マトウダイ)の魚が良いでしょう。この日本酒は、複雑な香りを引き出すためにデカンタージュすることをお勧めします。」
日本酒コンクール審査委員長 Xavier Thuizat(グザビエ・チュイザ)

さつま無双株式会社「乙女桜」の評価コメント

「このお酒は、エレガントでフローラルな香りに始まり、最後に軽いロースト感もあり鼻腔をうっとりさせます。味わいは、甘く柔らかいりんごや梨の果実を思わせ、ヘーゼルナッツをトーストしたような深い味わいと、洗練された余韻が続きます。さつまいもの本格焼酎を代表する、美しい特色を思う存分に楽しめる蒸留酒です。」
本格焼酎・泡盛コンクール審査委員長 Christophe Davoine(クリストフ・ダヴォワンヌ)

駐フランス日本国特命全権 伊原大使 ご挨拶(抜粋)

2017年に始まったKura Masterは今年で6年目を迎えました。コロナ禍が長く続きましたが、Kura Masterはそれを見事に跳ね返して発展を続けているという印象を持っております。2022年、日本酒部門には過去最大の蔵元数337、銘柄数1110が参加しました。コロナ禍の期間を含むこの6年の間に、Kura Masterの規模は右肩上がりで拡大しております。規模だけではありません。昨年から、本格焼酎・泡盛部門が新設され、フランスの方々に、日本の酒文化をこれまで以上に幅広く体験してもらうきっかけとなりました。
そして、今年設けられたガストロノミーアリアンス賞は、日本酒とフランスの代表的な産物であるフロマージュのマリアージュを評価するというものです。私自身も、日本酒はワインよりもチーズの良きパートナーなのか確認してみたいと思います。ワインの世界において、フランス人の表現力は比類無きものです。
このコンクールを通じ、酒の特徴に関する語彙が豊富なフランス語によって日本の酒の本来の魅力がより深く言語化され、そして、外国の方々にその魅力をより正しく伝えることができるようになれば、世界でますます市場を広げることにつながります。昨年の日本産酒類の全世界向け輸出金額は、10年連続で過去最高を記録し、初めて1000億円(約7億ユーロ)の大台を突破しましたが、更なる成長のために、Kura Masterの益々の発展を期待しております。

Monsieur IHARA Junichi, Ambassadeur du Japon en France
授賞式後に大使公邸で行われた試飲会にて、伊原大使からの乾杯のご発声の様子

M.O.F.ソムリエ ドミニク・ラポルト氏のコメント

今回の少し特別な部門についてお話できることを嬉しく思います。この部門は、ベルナール・ミュール=ラヴォーが準備したフロマージュと、多くの古酒が試飲され、美食的ハーホモニーが審査対象となり、最終審査では5点に絞られました。ダヴィド・ビロー氏とともに、11種類のチーズを試食しました。それは、必ずしもチーズと熟成酒のベストアライアンスを見つけることではなく、何よりも様々なフロマージュとマリアージュできる能力を持った日本酒である点が重視されました。
そして、より多くのフロマージュに合う究極の可能性を秘めたこの超久1997が最もトップに値しました。
日本の規定では最低1年熟成という中で、Kura Masterのカテゴリーでは最低3年の熟成としましたので、この審査は、かなり先進的なものもあり、様々な感激の多い審査となりました。

時には、少し淡い色合いで、どちらかというと閉まったアロマの古酒もありましたが、豊かなマデイラ酒とバルサミコ酢の間のような味わいの酒もありました。特に私たちがこれまでワインで感じたことない、日本酒ではさらに珍しい複雑なアロマに出会いました。私たちは、日本酒的なフレッシュさや個性、エレガントな塩味だけでなく、熟成がもたらす複雑さ、よりドライでローストした面、泡、味噌、醤油、鰹節を彷彿される風味などは、素晴らしい複雑さを持っており、これらの古酒と素晴らしいフロマージュの調和を探す、この賞を決める試飲は、私にとっては本当に驚きと喜びで満ちていました。熟成酒の全ての生産者の皆様を誉めたたえます!

Prix Alliance Gastronomie
アリアンス ガストロノミー賞は中野BC株式会社「CHOKYU 1997」が受賞

参考情報

  • M.O.F(エムオーエフ)について
    Meilleur Ouvrier de France ※略称「M.O.F(エムオーエフ)」(フランス国家最優秀職人章)は、フランス文化の最も優れた継承者たるにふさわしい高度な技術を持つ職人に授与される称号。
  • Kura Master(クラマスター)とは
    2017年から開催されているフランスの地で行うフランス人のための日本酒コンクールです。審査員はフランス人を中心としたヨーロッパの方々で、フランス国家が最高職人の資格を証明するM.O.Fの保有者をはじめ、フランスの一流ホテルのトップソムリエやバーマン、カーヴィストまたレストラン、ホテル、料理学校関係者など飲食業界のプロフェッショナルで構成しています。2021年度から本格焼酎・泡盛コンクールを新設し、審査対象を拡大いたしました。

後援

Ambassade du Japon en France 在仏日本国大使館

Association des Sommeliers de Paris Ile-de-France

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