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酒文化研修旅行の目的について

1月27日から2月5日までの10日に渡り、第3回目となるKura Master審査員酒文化研修旅行を実施致しました。この研修では、審査員として公平、公正に日本酒審査が行えるよう日本酒について正しく学ぶこと、また、フランスにおいて影響力、発信力の強いソムリエたちが、自ら日本酒を正しく伝えていくことを目的として実施しています。
研修では、昨年の受賞蔵などを訪問して日本酒の造りを学んだり、地方の歴史や日本の食文化に造詣を深めるほか、セミナーなどの場では多くの飲食関係者、各県や団体の関係者、また一般の方々と交流を深めました。こういった経験と学習を通して、フランスでの啓蒙の一助となることを願っております。

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2019年7月11日(木) JETRO主催 日本産酒類商談会の開催(於:Etoile business Center)

2019Kura Masterの授賞式に関わるたくさんのイベントも終盤を迎えた最終日は、JETRO主催、Kura Master 協力における日本産酒類商談会が開催されました。

各蔵元様のブースそれぞれに通訳の方が同席するだけでなく、商談スペースも設けられ、フランス人との商談に万全の体制が整えられていました。

参加蔵元数は約40社にも上り、来場者はフランスのインポータを始め、ソムリエ、酒類販売店アドバイザー、レストランオーナー、コンサルタント、ジャーナリストなど各業界のプロが参加。

試飲をしながら蔵元の方々と日本酒について語り、楽しみながらも真剣に商談をしている光景は、フランスの地に日本酒を広める事を理念に活動している私達の胸を熱くさせました。
会場にはKura Master のブースも設置され、来場者からのコンクール審査基準への質問の他、来年の審査員として是非参加したいというソムリエ数名が名刺を置いていくなど、Kura Masterの認知度含め、日本酒への注目度の高さを再認識することができました。

商談会の中盤にあたって、JETROパリの片山所長から、まず流暢なフランス語でご挨拶があり、続いて、審査委員長グザビエ・チュイザが、「日本酒の可能性、スパークリング部門を設けた理由」などを、今年のコンクールを振り返りながら、日本酒の未来について、経験に基づいた真摯で率直なメッセージを送りました。これまでの商談会には例がない、パリのトップソムリエによる全員への言葉は、来場者だけでなく蔵元様にも高い評価を集めました。

この商談会は、日本酒が2019年のフランス商戦に食い込むための拍車となったと、参加者が確信する日も近いことでしょう。


2019年7月10日(水) シンポジウム一般試飲会 (於:パリ日本文化会館)

第1部:サケ スパークリングの魅力についてのセッション
第2部:Kura Master 入賞酒ベスト 100 試飲会

パリOECD大使公邸で盛大に行われた受賞酒の発表から一夜明け、スタッフ始め蔵元様の興奮も冷めやらぬ中、Kura Masterの入賞酒ベスト100を一般の方に楽しんで頂く試飲会が開催されました。
第1部はawa酒協会理事長でもある、永井酒造の永井社長による講演会が行われました。セッションには、Kura Master審査委員長のXavier Thuizatと、シャンパーニュ地方を代表するソムリエPhilippe JAMESSE氏がパネリストとして登壇。会場には130名近い来場者が集まり、立ち見も出る程の大盛況となりました。

参加者の多くはフランス人の方でしたが、質問も多く上がり、酒スパークリングへの興味の高さが伺われました。

その後、金澤和夫兵庫県副知事より、今年の冬、酒文化研修旅行で体験した山田錦の土で作られた酒器の完成品の贈呈式がありました。代表してチームリーダーだったXavier Thuizat審査委員長の作品が贈呈されました。

約1時間のセッションの後、会場を移して試飲会へ。トップ14の蔵元様とawa酒協会からお越しの蔵元様が来場者をお出迎えし、今年の審査会で、審査員から高い評価を得た100種類以上の日本酒を楽しんでいただきました。

来場者は思い思いに日本酒を楽しんでいましたが、シャンパーニュを食前に楽しむように、まずはスパークリングの日本酒を楽しまれる方が多く見られました。

参加者に感想を伺ったところ、「フランスではこんなにたくさんの日本酒を楽しめる機会はないので、とても貴重な体験です」といった喜びの声。「山廃の日本酒が好きなのですが、今日はありますか?」と、日本酒に詳しい方まで、様々な声が聞かれました。
そして共通することは、どの参加者も日本酒の幅広い味わいと香りにすっかり魅了されている姿が印象的でした。

Kura Masterは今年3年目を迎えました。
今回のような一般の方を対象とした試飲会では、過去と比較しても、フランス人参加者が圧倒的に多くなり、フランスでの日本酒への興味関心がかなり強くなっていることを肌で感じることとなりました。

蔵元様も、フランスに在住の日本酒ファンの関心がさらに高まっていること、知識が増え、各自の体験と比較した試飲の感想が上がっていることなどから、フランス市場が確実に伸びていることと一掃の拡大を実感いただくことができました。


2019年7月9日(火) Kura Master 2019 授賞式の開催 (於:フランス・パリ OECD大使公邸)

晴れの日にふさわしい好天に恵まれる中、パリOECD大使公邸にて、Kura Master2019の授賞式を開催しました。授賞式にはOECD日本政府代表部 大江博大使にもご列席頂き、フランス語でのご挨拶と蔵元様へのあたたかいご祝辞を頂きました。


パリOECD日本政府代表部 大江博大使

授賞式の会場の様子

各カテゴリーから選出された合計14の蔵元様には、表彰状と合わせ、記念品として受賞酒の名前が刻印されたRIEDEL社の純米グラスを贈呈致しました。


受賞酒と記念品のRIEDEL純米グラス

そしてトップ14の受賞酒より、今年の最高賞となるプレジデント賞と、各カテゴリーから選ばれるKura Master審査員賞の発表。緊張感と喜びが溢れる時間となりました。

(審査結果はこちら。 https://kuramaster.com/ja/concours/comite-2019/laureats/


結果を発表するKura Master審査委員長のXavier Thuizat。

審査員の一人、シャンパーニュ地方を代表するソムリエPhilippe JAMESSE。サケ スパークリング部門の審査員賞のプレゼンテーターを務めていただきました。


最高賞のプレジデント賞は仙台伊澤家勝山酒造の「勝山 純米大吟醸 伝」に決定。

表彰式後は部屋を移動し、トップ14の受賞酒と、awa酒協会の皆様によりご提供いただいたawa酒の試飲会を行いました。審査結果の発表も終わり緊張が解きほぐれ、会場はとても和やかな雰囲気に包まれていました。

試飲会会場で受賞酒やawa酒とシャルキュトリーを楽しむ参加者の様子

また、大使公邸の青々とした芝と薔薇の花が見事なテラスには、山田錦のブースをセッティング。日本より兵庫県副知事にもお越しいただき、授賞式に参加された関係者やメディアの皆様に山田錦産の兵庫のお酒も楽しんでいただくことができました。

山田錦ブースの様子

今年のコンクールには720銘柄という大変多くの出品があり、日本、フランス共に年々Kura Masterへの関心が高まっていることが感じられます。この日を迎えることが出来たこと、また、多くの方の多大なるご協力に感謝いたします。

受賞された蔵元の皆様、本当におめでとうございます。


大江大使と受賞蔵の皆様と共に。


2019年7月8日(月) 試飲会の開催 (於:フランス・パリ ホテル・ソフィテル・バルティモア)

Kura Master2019授賞式の前日。今年のコンクールでトップ14に選ばれた蔵元様がパリに集結し、初めての試飲会が開催されました。本試飲会は、パリ・イルドフランスソムリエ協会との共催で、フランスの飲食店関係者やソムリエなど、食とお酒のプロ約100名の来場。awa酒協会の皆様も来仏し、盛大で華やかな幕開けとなりました。


Kura Master2019 トップ14に選ばれた蔵元の皆様


awa酒協会の皆様

本試飲会にお越し頂いたパリ・イルドフランス・ソムリエ協会会長Jean-Luc Jamrozik様と、Kura Master審査委員長Xavier Thuizatのご挨拶で開幕。


左:Kura Master審査委員長Xavier Thuizat
右:パリ・イルドフランスソムリエ協会会長Jean-Luc Jamrozik様

パリ・イルドフランス・ソムリエ協会会長Jean-Luc Jamrozik様

ジャムロジック会長から、「ここ数年、日本酒を目にすることが増えてきました。私たち、ソムリエは、料理にとても相性の良い食中酒、「日本酒」に注目しています。フランス料理がどんどん進化している今日、日本酒をサーブできることはソムリエにとって不可欠になっています。この様な、フランス人のプロの審査によって選ばれた素晴らしい日本酒の試飲会が今後も続けられ、日本酒がフランスに広がることを心から願っています」と熱いメッセージが話されました。
会の前半では、awa酒協会理事長、永井酒造の永井社長によるawa酒についてのセッションが日本語とフランス語で行われました。
Kura Masterでは今年「サケ スパークリング部門」が新設されたこともあり、フランスを代表するシャンパーニュと同じ製法で作られている日本酒、awa酒の説明に、参加者は興味深く耳を傾けていました。

試飲会にはおよそ100名が参加。ブルターニュ産の新鮮な生牡蠣や厳選されたシャルキュトリーも用意され、日本酒との相性を楽しんで頂きました。


厳選された生ハムやサラミなど

フランス・ブルターニュ産の生牡蠣。

受賞酒を楽しまれていたレストラン関係者のフランス人お二人にお話を伺いました。

-日本酒はよく飲みますか?

「1~2か月前から興味を持ち飲み始めました。日本酒は、酸味のある料理や卵類、アスパラなど、ワインに合いにくいものとの相性がとてもよいと感じます。」

-日本酒がフランスで広まるためにはどのようなことが必要だと思いますか?

「重要なのはコミュニケーションです。ソムリエを始め飲食関係者は、目新しいもの、そして質の高いものを常に探していますし、その良さをお客様へ伝えていくことができます。例えば、ワインリストにワインと同様に日本酒をオンリストし、料理一皿ずつに合わせたワインや日本酒の提案をお客様にしていくことができたらいいですね。私の感触では、日本酒を飲んだフランス人の90%以上は良い印象を持っていると感じています。また、最近のフランスでは料理自体にも日本酒やみりんを使うことが増えていてとても面白いと思います。」

蔵元様も、フランスのプロの飲食関係者の反応は新鮮だった様子で「参加者の多くが、どのような料理と合わせるか?ということを第一に考えて真剣に試飲されていました。お店でのサービスを念頭に置いているのが伝わり、大変興味深かったです。」との感想が聞かれました。


後援

Ambassade du Japon en France 在仏日本国大使館

Association des Sommeliers de Paris Ile-de-France

CLAIR

JETRO Paris

日本政府観光局(JNTO) - Japan National Tourism Organization

ダイヤモンドスポンサー

一般社団法人awa酒協会

岐阜県酒造組合連合会

Maison Richard

Le vin en tête

長期熟成酒研究会

佐賀県